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会社に行けない朝|メンタル不調を感じたときにできる5つの対処法と向き合い方

会社に行けない朝|メンタル不調を感じたときにできる5つの対処法と向き合い方

著者: フラカラ編集部

このコラムのまとめ

会社に行けなくなる原因と対処法を解説。動悸や吐き気などの身体症状から、涙が出るなどの精神症状まで、メンタル不調のサインを知り、5つの具体的な対処法を紹介。休職の考え方や自分を責めない心構え、うつ病や適応障害など注意すべき病気についても解説しています。辛い朝を乗り越えるヒントが見つかります。

会社に行けない朝にできる5つの対処法

朝、会社に行こうとすると動悸や吐き気、強い不安感に襲われて身体が動かなくなる経験はありませんか?このような症状は決して「甘え」や「気のせい」ではなく、心と身体からの大切なSOSサインです。強いストレスがかかると、自律神経のバランスが乱れ、動悸、吐き気、めまい、頭痛などの身体症状として現れることがあります。

ここでは、会社に行けない朝に試せる具体的な対処法を5つご紹介します。

1. 自分の状態を認めて休息を優先する

朝のつらさや涙が一時的なものではなく、身体が動かないほどの状態は、心身が休息を強く求めているサインです。まずは自分の状態を正直に認め、必要であれば休むという選択をしましょう。

無理をして出勤しても、パフォーマンスが低下したり、症状が悪化したりする可能性があります。勇気を出して休息を取ることは、回復につながる重要な行動です。

心療内科医

休み方としては、有給休暇の利用や、一日休むのが難しければ午前中だけ休むという選択肢もあります。休むと決めたら、仕事のことを考えすぎず、睡眠をとる、好きなことをするなど、心身を休ませることに専念しましょう。

2. 深呼吸やリラクゼーション法を実践する

ご自身でできる一時的な対処としては、深呼吸をして気持ちを落ち着かせることが効果的です。以下のような簡単なリラクゼーション法を試してみましょう。

  1. 鼻からゆっくりと4秒かけて息を吸います
  2. 2秒間息を止めます
  3. 口から6秒かけてゆっくりと息を吐き出します
  4. これを5回繰り返します

また、通勤途中や会社に着いてから少しでもリラックスできること(好きな音楽を聴く、温かい飲み物を飲むなど)を見つけるのも効果的です。

3. 信頼できる人に気持ちを打ち明ける

「つらい」と感じることを一人で抱え込まず、第三者に気持ちを打ち明けるだけでも、精神的な負担が軽くなることがあります。

  • 友人や同僚に相談する:客観的なアドバイスで新しい気づきや発見があるかもしれません
  • 上司への相談:仕事の内容や人間関係に問題がある場合は、解決の一歩になる可能性があります
  • 家族やパートナーなど、普段から心を許せる人に話を聞いてもらう

相談する際は「アドバイスが欲しい」というよりも、まずは「聞いてほしい」という気持ちを伝えることで、心の負担を軽くしやすくなります。

4. 今日だけの小さな目標を設定する

大きな目標や膨大な業務量を前にすると、圧倒されてしまい、心が折れてしまうことがあります。このような場合は、目標を細分化し、小さな目標を設定することが有効です。

小さな目標設定のポイント

  • 「今日これだけできればOK」と、達成可能な小さな目標を一つか二つだけ決めます
  • 休憩を計画的に挟み、ストレッチをしたり、お茶を飲んだりしてリフレッシュします
  • 小さな目標でも達成できたら、自分を褒めましょう

小さな目標設定は、目の前のタスクに集中しやすくし、圧倒される感じを軽減する効果があります。

5. 専門家に相談する準備をする

大切なのは、一人で抱え込まず、早めに専門家(精神科や心療内科の医師)に相談することです。状況を詳しく伺い、症状の原因を一緒に整理し、適切なアドバイスや治療法を提案します。

専門家への相談を検討すべきサインとしては、以下のようなものがあります。

  • 心身の不調が2週間以上続き、改善が見られない
  • 遅刻や欠勤が増え、仕事のパフォーマンスが著しく低下している
  • 「朝起きられない」「吐き気やめまいがする」などの症状が内科で検査しても原因がわからない

場合によっては、一時的に会社を休んで療養に専念する「休職」という選択肢も考えられます。無理を続けると症状が悪化してしまうこともあるため、勇気を出して専門家のサポートを求めてみてください。

相談先 特徴 こんな人におすすめ
精神科・心療内科 医学的診断、薬物療法、精神療法など 心身の不調が強い、治療を受けたい
産業医・保健師 職場の健康相談、会社との調整 職場の状況を踏まえて相談したい
カウンセリング機関 心理的サポート、対処法の習得 話を聞いてほしい、自己理解を深めたい

メンタル不調と向き合うための中長期的な解決策

会社に行けない朝の対処法は一時的な解決策として重要ですが、根本的な改善のためには中長期的な視点からの解決策も必要です。「なぜ会社に行くのがつらいのか」という原因に向き合い、持続的な回復を目指しましょう。

職場に相談するポイント(上司・産業医・人事など)

メンタル不調の原因が職場環境にある場合、職場内で相談してみることも一つの解決策です。ただし、相談の仕方や相手選びには慎重さが必要です。

職場に自分の状況を伝えることは勇気がいりますが、適切な配慮や環境調整を受けるために重要なステップです。相談する前に、何をどこまで伝えるか整理しておくとスムーズです。

産業カウンセラー

効果的な相談先としては、信頼できる上司や同僚、人事部や社内の相談窓口、産業医などが挙げられます。適応障害と診断された場合は、その旨を伝えることで環境調整がしやすくなり、周囲の理解も得やすくなります。

休職という選択肢の考え方

心身の不調が深刻な場合は、休職を検討する時期かもしれません。休職は、心身を回復させるために一定期間仕事を離れる制度で、医師の診断書をもとに会社の就業規則に基づいて手続きを行います。

適応障害で休職をせず働き続けると、他の精神疾患を併発させたり慢性化したりするリスクが高まります。心身に限界が来る前に休職を検討しましょう。

生活習慣の見直しとセルフケア

メンタル不調からの回復や予防には、日常の生活習慣の見直しが大きな効果をもたらします。無理なく続けられる範囲で以下のようなセルフケアを取り入れましょう。

  • 睡眠の質を高める:毎日同じ時間に寝起きし、寝る前のスマホ利用を控える
  • 適度な運動:ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす
  • バランスの取れた食事:三食規則正しく、栄養バランスを意識する

環境を変える選択(配置転換・転職)

発症原因が職場にある場合は、転職を検討することも一つの選択肢です。復帰後も同じ環境で働き続けると、ストレスが再度蓄積され再発リスクが高まります。

どれだけ努力しても状況が変わらなかったり、十分に休んでも不調が続くようであれば、転職を前向きに検討することも一つの選択肢です。ストレスの原因が明確で、それが変えられない職場環境である場合は、その場に留まることで症状が悪化するリスクがあります。

キャリアカウンセラー

適応障害を抱えている人には、以下のような仕事が向いているといわれています。

  • 周囲とのコミュニケーションが少ない仕事
  • 自分のペースでできる仕事
  • ルーティンが決まっている仕事

一方で、ノルマが課せられる仕事やイレギュラーな対応が多い仕事は、適応障害の方に向いていないといわれています。

転職は新しい環境で心機一転働く機会であり、現在の職場環境が原因でつらさを感じている場合は、問題が根本的に解決する可能性があります。

会社に行けない自分を責めないために

会社に行けないことで「自分は弱い」「みんなは頑張っているのに自分だけ…」と自分を責めてしまうことがあります。しかし、そのような自己否定的な思考は、メンタル不調を悪化させる原因となります。ここでは、会社に行けない自分を責めず、前向きに回復を目指すための考え方をご紹介します。

「甘え」ではなく、心身からのSOSサイン

「仕事に行きたくない」と感じる人は非常に多く、ある調査では働く人の91.2%が「仕事に行きたくないと思うことがある」と回答しています。動悸、吐き気、めまい、頭痛などの身体症状や、「朝起きられない」「涙が出る」などの精神症状は、あなたの心身が発しているSOSサインであり、決して「甘え」や「怠け」ではありません。

拒否反応があらわれるほどの「仕事に行きたくない」は甘えではありません。これは心と体が限界に達しているというサインです。自分を責めるよりも、このサインに気づけたことに感謝し、回復のためのアクションを起こしましょう。

精神科医

朝になると強い吐き気や腹痛に襲われる、会社に向かう電車の中でパニック発作が起きる、職場に近づくと強い恐怖感で体が動かなくなるなどの状態は、単に「行きたくない」という気持ちを超えて、心身が限界を迎え、文字通り「行けない」状態なのです。

完璧主義から抜け出すためのマインドセット

真面目で責任感が強い人ほど、仕事で完璧を目指しがちです。しかし、常に完璧であろうとすることは、過度なプレッシャーとなり、疲労やストレスの原因となります。

完璧主義から抜け出すための具体的な考え方は以下の通りです。

  • 「これで十分」と考える:100点満点ではなく、60点や70点でも「これで十分」と考えましょう
  • 優先順位をつける:すべての業務を同じ重要度で捉えず、重要なタスクに集中しましょう
  • 他人に頼る:一人で抱え込まず、周囲に協力を求めたり、タスクを分担したりすることも大切です

回復のプロセスを焦らない大切さ

メンタル不調からの回復には個人差があり、一律に「〇〇日で治る」というものではありません。自分のペースで回復することを認め、焦らずに過ごすことが大切です。

回復には波があります。調子のいい日もあれば悪い日もある。それが自然なプロセスです。「昨日は大丈夫だったのに今日はダメだ」と自分を責めず、長い目で見守ることが大切です。

臨床心理士

小さな進歩に目を向け、自分と他人を比較せず、「回復してから考える」ことを自分に許可しましょう。また、回復の過程で「調子が良くなったから大丈夫」と思って急に活動量を増やすと、再び症状が悪化することがあります。少しずつ活動量を増やしていくことを心がけましょう。

他者との比較をやめる

他人と自分を比較すると、自己否定や嫉妬心が生まれやすくなります。人と比べる代わりに、「過去の自分」と比較することで、気づかなかった成長を感じることができます。

SNSで見る他人の「華やかな日常」は一部分に過ぎません。どんな人も、悩みや弱さを抱えています。完璧な人間などいないのです。自分を責めず、自分の状態に正直に向き合うことは、回復への第一歩です。

メンタル不調は弱さの証ではなく、あなたの心と体が必要なケアを求めているサインだということを忘れないでください。

なぜ会社に行けなくなるの?メンタル不調のサインと背景

会社に行けなくなる状態は、単なる「気のせい」や「怠け」ではなく、心身が発する重要なSOSサインです。まずは、このような状態になる原因や背景を理解し、自分の体や心が何を訴えているのかを知ることが大切です。

身体に現れる症状(動悸、吐き気、めまい、頭痛など)

会社に行こうとする際に、身体にさまざまな症状が現れることがあります。これらの症状は、強いストレスが自律神経のバランスを崩すことで引き起こされます。

  • 動悸や息切れ:心臓がドキドキしたり、息苦しさを感じる
  • 吐き気やめまい:気分が悪くなったり、ふらつきを感じる
  • 頭痛や腹痛:緊張から起こる頭痛や、自律神経の乱れによる腹痛
  • 全身のだるさや倦怠感:起き上がるのが辛く、体が重く感じる

これらの症状は、内科で検査をしても特に異常が見つからないことが多いのが特徴です。特に会社へ向かう時だけに症状が出て、自宅では無症状の場合、ストレスが関連していると考えられます。

精神面に現れるサイン(涙が出る、起きられない、不安感など)

身体症状はストレスが「身体化」した状態です。心理的ストレスが引き起こす身体症状は、本人の意思でコントロールできるものではありません。

心療内科医

身体症状だけでなく、精神面にもさまざまな症状が現れることがあります。

  • 朝起きられない:睡眠不足や疲労が残り、体が十分に回復できていない状態
  • 涙が止まらない:感情が不安定になり、些細なことでも涙が出てしまう
  • 強い不安感:仕事のことを考えただけで不安や恐怖を感じる
  • 意欲や集中力の低下:以前は興味があったことにも関心が持てなくなる

仕事に行けなくなる主な原因

職場の人間関係によるストレス

「上司に毎日怒られる」「先輩に理不尽な態度を取られる」「職場で疎外感を感じる」など、職場の人間関係がうまくいかないと、仕事に行きたくないと感じやすくなります。職場では相手を選べないため、苦手な人との関わりがストレスとなります。

業務量や責任の重さ

過重労働や責任の重いプロジェクトを任されるなど、業務負担が大きいと精神的・肉体的な疲労が蓄積します。「つい仕事を引き受けてしまう」「人に任せられない」など、自分で仕事を抱え込む傾向がある人は特に注意が必要です。

仕事内容との不一致

自分の能力や興味、価値観と仕事内容が合わないと、モチベーションが低下し、ストレスが増大します。努力しても成果が出ないと自信を失い、それがさらなるストレスを生む悪循環に陥りやすくなります。

これらの原因は複数が絡み合っていることも多く、自分の状況を客観的に見つめ直し、何が原因でつらさを感じているのかを理解することが解決への第一歩です。

会社に行けない状態が続くときに気をつけたい病気

「会社に行けない」という状態が続く場合、それは単なる一時的な気分の問題ではなく、特定の精神疾患の症状として現れている可能性があります。特に、その状態が強く、長期間続き、日常生活に支障をきたしている場合は、専門家による診断が必要です。ここでは、主な病気について解説します。

うつ病の可能性と症状

仕事のストレスからうつ病を発症する人は決して珍しくありません。うつ病の主な症状は以下の通りです。

精神的な症状

  • 気分の落ち込み、憂うつ感が続く
  • 何事にも興味や関心が持てなくなる(意欲の低下)
  • 集中力や判断力の低下
  • 自分を責める気持ちが強い、無価値感

身体的な症状

  • 不眠あるいは過眠
  • 食欲不振あるいは過食
  • 疲労感や倦怠感が続く
  • 動悸、息切れ、めまい、頭痛などの身体症状

うつ病の重要な特徴として、「以前は楽しめていたことが楽しめなくなる」という症状があります。趣味や家族との時間など、これまで喜びを感じていたことに興味が持てなくなったら、それはうつ病のサインかもしれません。

精神科医

適応障害について知っておくこと

適応障害は、特定のストレス要因にうまく適応できず、心身に様々な症状が現れる精神疾患です。ストレスの原因から離れると症状が改善するという特徴があります。

うつ病との違い うつ病 適応障害
症状の範囲 生活全般に影響 特定のストレス源に関連
休日の状態 症状が継続しやすい ストレス源から離れると回復

出勤困難症(出社拒否症候群)とは

「出勤困難症」は、仕事に行こうとすると身体や精神に強い症状が出てしまい、物理的に出勤することが難しくなる状態です。その背景には様々な精神疾患が隠れている可能性があります。

  • 朝になると強い吐き気や腹痛に襲われて家から出られない
  • 会社に向かう電車の中でパニック発作を起こしてしまう
  • 職場に近づくと強い恐怖感や不安感で体が動かなくなる

受診を検討すべきタイミングと医療機関の選び方

以下のような症状が見られる場合は、専門家への相談を検討すべきです。

  • 心身の不調が2週間以上続き、改善が見られない
  • 仕事や日常生活に明らかな影響が出ている
  • 「死にたい」「消えたい」といった考えが頭をよぎる

受診先としては精神科や心療内科、メンタルクリニックなどがあります。会社の産業医に相談するのも一つの選択肢です。早期に専門家のサポートを受けることで、回復への近道となります。

よくある質問

休むことに罪悪感を感じてしまい、心が休まりません。

責任感が強い方ほど、休むことを「逃げ」や「甘え」と感じてしまいがちです。しかし、会社に行けない状態は、心と体が限界を迎えているサインです。怪我をした時に治療して休むのと同じように、今は心の回復に必要な「療養期間」だと捉え直すことが大切です。

「何もしないこと」も今のあなたにとっては立派な仕事の一つです。まずは自分自身を責めるのをやめて、ただゆっくりと呼吸をする時間を作ってみてください。

キャリアカウンセラー

病院に行くべきか迷っています。判断基準はありますか?

「夜眠れない」「食欲がない」「朝起きると勝手に涙が出る」といった症状が続いている場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。専門家の判断を仰ぐことで、診断書による休職の申請など、自分を守るための次の選択肢が見えてくることもあります。

心療内科などはハードルが高く感じるかもしれませんが、風邪で内科に行くのと同じです。辛い時はプロの力を借りることで、回復への近道になります。

キャリアカウンセラー

もう会社を辞めたいですが、上司と顔を合わせるのが怖いです。

退職の意思を伝えるために、無理に出社して対面する必要はありません。どうしても出社が困難な場合は、メールや電話での連絡、あるいは郵送で退職届を送る形でも手続きは進められます。まずはご自身の心の安定を最優先に考えて行動しましょう。

直接話すことがどうしても難しい場合は、退職代行サービスなどを利用するのも一つの手段です。「逃げる」のではなく「自分の環境を変える」ための選択だと考えましょう。

キャリアカウンセラー