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就労移行支援とB型はどっちがいい?迷った時の判断基準と併用・切り替えのメリットを徹底解説

就労移行支援とB型はどっちがいい?迷った時の判断基準と併用・切り替えのメリットを徹底解説

著者: フラカラ編集部

このコラムのまとめ

就労移行支援と就労継続支援B型の違いを、体調・就職意欲・スキル・経済面の4つの判断基準からわかりやすく解説。それぞれのメリット・デメリット、併用の可否、B型から就労移行支援への切り替え手順まで網羅。チェックリスト付きで、今の自分に合ったサービスがわかります。

【結論】就労移行支援とB型、あなたに合うのはどっち?早わかり診断

「就労移行支援と就労継続支援B型、どっちが自分に合っているんだろう?」——こう迷っている方に向けて、まずは結論からお伝えします。

就労移行支援は一般就労を希望する方が利用するサービスであり、就労継続支援B型は一般企業での就労が難しい方が自分のペースで働ける福祉サービスです。両者はサービスの目的が大きく異なるため、「今の自分が一般就労を目指せる段階にあるかどうか」が最も大きな分かれ道になります。

一般就労を目指したい人は「就労移行支援」

以下のような方は、就労移行支援の利用が向いています。

  • 生活リズムを整え、週4〜5日の通所を目指せる状態にある人
  • 1人での就職活動が難しいと感じる人
  • 就職に必要なスキルを身につけたい人

厚生労働省の調査によると、就労移行支援の就職率は約58.8%です。2年以内に一般企業への就職を目指したい方にとって、最も直接的なルートといえるでしょう。

自分のペースで働く力を育てたい人は「就労継続支援B型」

一方、以下に当てはまる方はB型の利用が適しています。

  • 体調に波があり、週1日・短時間から始めたい人
  • まずは「働くこと」に慣れるところからスタートしたい人
  • 工賃を得ながら社会参加したい人

B型で生活リズムを整え、働く習慣を身につけたうえで一般就労へ移行すれば、無理なくステップアップできます。焦らず自分のペースで経験を積むことが、次への一歩です。

5つの質問で今のあなたに合うサービスがわかるチェックリスト

以下の5つの質問に「はい」「いいえ」で答えてみてください。

チェック項目 はい いいえ
①2年以内に一般企業で働きたい明確な目標がある 移行支援向き B型向き
②週4〜5日、安定して通所できる体調がある 移行支援向き B型向き
③通所中に収入がなくても生活を維持できる 移行支援向き B型向き
④PCスキルやビジネスマナーの訓練を受けたい 移行支援向き B型向き
⑤短時間・少日数から無理なく働くことに慣れたい B型向き 移行支援向き

「移行支援向き」が3つ以上の方は就労移行支援を優先的に、「B型向き」が3つ以上の方はまずB型の利用を検討してみましょう。

どちらが「良い・悪い」ではなく、今の自分の状態に合っているかどうかが大切です。体調がある程度整っているか、一般就労を目指しているか——この2点を軸に考えると判断しやすくなりますよ。

相談支援専門員

就労移行とB型の選択基準

なお、B型から就労移行支援に移ることは可能です。「今はB型が合っているけれど、将来は一般就労を目指したい」という方も、段階的にステップアップできますので安心してください。次の章からは、両サービスの違いや判断基準を詳しく解説します。

そもそも就労移行支援と就労継続支援B型は何が違う?基本を整理

自分に合ったサービスを選ぶためには、それぞれの仕組みを正しく理解しておくことが大切です。ここでは、両サービスの違いをコンパクトに整理します。

就労移行支援とは

就労移行支援は、障害や難病のある方が一般企業への就職を目指すための障害福祉サービスです。就職に必要なスキルの習得から、職場探し、就職活動、就職後の定着支援まで一貫したサポートを受けられます。対象は原則18歳〜65歳未満の方で、利用期間は最長2年間、原則として賃金の支給はありません。

就労継続支援B型とは

就労継続支援B型は、一般企業での就労が難しい方に働く場を提供する福祉サービスです。雇用契約を結ばず、自分のペースで作業に取り組みながら工賃を得ることができます。年齢制限の上限がなく、利用期限もないため、長期的に自分のペースで利用を続けられるのが特徴です。

【比較表】就労移行支援とB型の違いを一覧で確認

両サービスの違いを項目ごとにまとめました。

比較項目 就労移行支援 就労継続支援B型
目的 一般企業への就職を目指す 働く場の提供・自立に向けた支援
雇用契約 なし(訓練の場) なし(福祉的就労の場)
賃金・工賃 原則なし あり(全国平均月額 約24,141円)
利用期間 原則2年間 期限なし
利用料金 世帯収入に応じて0円〜37,200円/月 世帯収入に応じて0円〜37,200円/月
年齢制限 原則18歳〜65歳未満 上限なし
通所頻度の目安 週4〜5日が基本 週1日から利用可能な事業所が多い
一般就労への移行率 約58.8% 約11.2%

最も大きな違いは「目的」です。就労移行支援は一般就労に向けた職業訓練がメインであるのに対し、B型は働く機会の提供を通じた社会参加が中心です。この目的の違いが、利用期間や通所ペース、収入の有無といったあらゆる違いにつながっています。次の章からは、この違いを踏まえて自分に合ったサービスを選ぶための具体的な判断基準を解説していきます。

【判断基準①】現在の体調・生活リズムから考える

サービス選びで最も優先して確認すべきなのが「今の体調と生活リズム」です。どんなに就職への意欲があっても、体調が整っていなければ利用期間を有効に活かせません。

週4〜5日安定して通所できるなら就労移行支援が向いている

就労移行支援では、週5日の通所を目指すのが基本です。決まった時間に通う習慣は就職後の生活にも直結するため、生活リズムの立て直しも含めたサポートが受けられます。

現時点で週4〜5日の外出が可能な方、あるいは多少の波はあっても大きく崩れることが少なくなっている方は、就労移行支援を前向きに検討してよいでしょう。ただし、利用期間は原則2年間のため、ほとんど通所できない状態で開始すると貴重な期間を活かしきれない点には注意が必要です。

体調に波があり短時間から始めたいならB型が向いている

一方、体力的に定期的な通所が難しい方には、就労継続支援B型が適しています。B型は週1日・短時間から利用でき、作業時間や休憩の頻度も柔軟に調整可能です。まずは「外に出る習慣をつくる」ところから始めたい方にとって、心理的なハードルが低いサービスといえます。

B型で体調を整えてから就労移行支援に移ることも可能です。実際にB型で週2〜3日の通所から始め、安定してきた段階で就労移行支援に切り替えた方もいます。「今の自分」に合ったサービスから始めることが大切ですよ。

就労支援員

判断に迷うときは主治医・相談支援専門員に相談しよう

自分だけで判断が難しいと感じたら、主治医や相談支援専門員、自治体の障害福祉課窓口に相談しましょう。特に主治医の意見は重要で、B型の利用には主治医の了解が求められるケースもあります。また、事業所の見学や体験利用を活用すれば、「ここなら通えそう」という実感を持ちやすくなります。

【判断基準②】就職への意欲・目標時期から考える

体調面に続いて重要なのが、「就職への意欲」と「いつまでに就職したいか」という目標時期の視点です。両サービスは目的が異なるため、就職に対する気持ちや時間軸によって選ぶべきサービスが変わります。

2年以内に一般企業への就職を目指したい場合

「できるだけ早く一般企業で働きたい」という明確な目標がある方には、就労移行支援が最適です。就職に必要なスキル習得から書類添削・面接対策、就職後の定着支援まで一貫したサポートを受けられます。就職率は約58.8%と高水準ですが、利用期間は原則2年間のため、目標を明確にしたうえで計画的に利用することが大切です。

まずは「働くこと」に慣れる段階から始めたい場合

「いきなり就職はハードルが高い」「まずは働くことに慣れたい」という方には、B型が適しています。B型は雇用契約を結ばず、体調を優先しながら無理のないペースで働けます。スキルや経験も求められないため、社会参加の第一歩として安心して利用できる場所です。

将来的には就職したいが今すぐは不安な場合

「いつかは一般企業で働きたい。でも今すぐは自信がない」という方は、B型をステップとして活用し、段階的に就労移行支援へ切り替える方法がおすすめです。実際にB型で週2〜3日の通所から始め、体調が安定してから就労移行支援に移行した事例もあります。

将来的に一般就労を目指したい方は、B型を利用している段階から、その目標を事業所スタッフに伝えておきましょう。ステップアップを見据えたサポートを受けやすくなりますよ。

就労支援員

なお、就労移行支援は一般就労を希望する方が対象のため、就職の意欲がない段階では利用できません。今は意欲が固まっていなくても問題ありませんので、まずはB型で社会参加の経験を積みながら、自分の気持ちと向き合う時間をつくっていきましょう。

【判断基準③】スキル・経験・障害特性から考える

今持っているスキルや就労経験、障害の特性も、サービス選びの重要な判断材料です。「自分に必要なのはスキルの習得か、それとも働く経験そのものか」を整理してみましょう。

PCスキルやビジネスマナーを身につけたい人の選び方

就職に直結するスキルを体系的に学びたい方には、就労移行支援が適しています。事業所ではビジネスマナーやPC操作、職場実習など、目指す職業に合わせたプログラムが用意されています。ただし通所者層が幅広いため、すでにスキルのある方は物足りなく感じることも。個別支援やレベル調整が可能か、事前に確認しておきましょう。

一方、B型は比較的簡易的な作業が中心のため、就職に直結するスキルの習得には向きにくい面があります。

ブランクが長い・就労経験がない人の選び方

長期のブランクや就労未経験の方は、現在の体調で選び方が変わります。体調が比較的安定していれば、就労移行支援で生活リズムの立て直しからスキル習得まで一貫したサポートを受けられます。外出自体に不安がある方や、まず「働くとはどういうことか」を体験したい方は、B型で短時間から無理なく始めるのが安心です。

障害の種類別で見る傾向と選び方

障害の種類によっても選び方のポイントは異なります。

障害の種類 就労移行支援が向くケース B型が向くケース
精神障害 症状が安定してきている 症状の波が大きく通所の安定が難しい
発達障害 特性を理解し適職を探したい 得意・不得意の見極めから始めたい
知的障害 支援を受けつつ就職を目指せる 成功体験を積み自信をつけたい
身体障害 体調が安定し就職意欲がある 身体状況に応じた柔軟な配慮が必要
難病 症状が安定し通所に問題がない 体調変化に合わせて柔軟に働きたい

同じ障害名でも特性の出方は一人ひとり異なります。大切なのは「自分の特性に合った環境かどうか」を見学や体験利用で確かめることです。

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【判断基準④】収入面・経済的な事情から考える

「通所中の収入をどう確保するか」は非常に現実的な問題です。どちらのサービスも無料で利用できるケースがほとんどですが、通所中に収入を得られるかどうかには大きな違いがあります。

就労移行支援は原則「工賃なし」——通所中の生活費はどうする?

就労移行支援は就職に向けた訓練が目的のため、原則として賃金は支給されません。さらに通所中はアルバイトも原則不可です。そのため、通所期間中の生活費を事前に計画しておく必要があります。

経済的な不安がある方は、障害年金・傷病手当金・失業保険・生活保護などの公的支援制度を活用しながら利用されている方も多くいます。利用を始める前に、自治体の障害福祉課や社会福祉協議会に相談して、使える制度を確認しておきましょう。

B型は工賃がもらえる——平均工賃と生活費の現実

一方、B型では作業内容や作業時間に応じて工賃が支払われます。全国平均月額は約24,141円(令和6年度)ですが、事業所の売上状況や稼働日数によって大きく変動します。

ただし、工賃だけで生活費をすべて賄うことは現実的に難しく、B型を利用する方の多くも障害年金や生活保護などと併用しながら生活を維持しています。

経済面から見た選び方の目安

経済的な状況 おすすめのサービス
通所期間中の生活費が確保できている 就労移行支援
少額でも毎月の収入がないと生活が厳しい 就労継続支援B型
障害年金や生活保護を受給しながら就職を目指したい どちらも利用可能

就労移行支援の利用中に経済的に行き詰まると、焦って自分に合わない職場を選んでしまうリスクがあります。「通所中の生活費をどうするか」を事前に計画しておくことが、納得のいく就職につながりますよ。

相談支援専門員

就労移行支援のメリット・デメリットを正直に解説

ここまでの判断基準を踏まえ、就労移行支援のメリットとデメリットを改めて整理します。良い面だけでなく注意点も正直にお伝えしますので、判断材料にしてください。

就労移行支援のメリット

就労移行支援には、一般就労を本気で目指す方にとって大きなメリットがあります。

  • 就職率の高さ:就職率は約58.8%で、B型の約11.2%と比較しても圧倒的に高い水準
  • 生活リズム・体調の改善:通所を通じて規則正しい生活習慣が身につき、体調管理の方法も学べる
  • 自己理解が深まる:自分の特性を知ることで、対処法や必要な配慮を整理できる
  • 就職に必要なスキルの習得:ビジネスマナー、PC操作、コミュニケーションスキルなどを体系的に学べる
  • 就職後の定着サポート:就職後6ヶ月間のサポートに加え、就労定着支援で最大3年間の支援を受けられる

就労移行支援のデメリット

一方で、事前に理解しておくべきデメリットもあります。

  • 収入が得られない:原則として賃金はなく、アルバイトも原則不可。公的支援の活用が必要になる場合が多い
  • 利用期間が原則2年間:限られた期間内で就職を目指す必要があり、計画的な利用が求められる
  • 事業所の質に差がある:プログラム内容やスタッフの対応にばらつきがあり、見学なしで選ぶとミスマッチが起きやすい
  • 利用料がかかる場合がある:前年度の世帯収入によっては自己負担が発生する

就労移行支援が向いている人の特徴まとめ

就労移行支援は、以下のような方に適したサービスです。

  • 2年以内に一般企業への就職を目指したい人
  • 1人での就職活動が難しく、専門的なサポートがほしい人
  • 通所期間中の生活費が確保できている人
  • 就職後も定着支援を受けながら安心して働きたい人

就労移行支援は「就職すること」がゴールではなく、「就職後に安定して働き続けること」までを見据えたサービスです。定着支援が充実している点も大きな強みですよ。

就労支援員

就労継続支援B型のメリット・デメリットを正直に解説

続いて、就労継続支援B型のメリットとデメリットを整理します。前章の就労移行支援と比較しながら、B型ならではの強みと注意点を確認しておきましょう。

就労継続支援B型のメリット

B型には、体調やペースに不安がある方にとって安心できるメリットが多くあります。

  • 自分のペースで無理なく通える:週1日・短時間から利用でき、体調に合わせた柔軟な調整が可能
  • 工賃を得ながら働く経験を積める:少額でも「自分の働きに対価が得られる」経験が、モチベーションや自己肯定感の向上につながる
  • 利用期間に上限がない:受給者証を更新すれば長期的に利用を続けられ、時間的なプレッシャーがない
  • 自分の特性に合った仕事ができる:作業が合わない場合は職員に相談して変更してもらいやすく、自分に向いている仕事を見つける場にもなる

就労継続支援B型のデメリット

一方で、特に将来的に一般就労を目指す方にとっては注意すべき点もあります。

  • 一般就労への移行率が低い:B型からの移行率は約11.2%にとどまり、就労移行支援のような就職に特化した訓練は行われない
  • 工賃が低い:全国平均月額は約24,141円で、最低賃金の保証もないため、工賃だけで生活を維持するのは難しい
  • 環境に慣れすぎるリスク:自由度が高い環境に長く身を置くと、一般企業とのギャップが大きくなりやすい
  • スキルアップに限界がある:比較的簡易的な作業が中心のため、一般企業で求められるスキルが身につきにくい場合がある

就労継続支援B型が向いている人の特徴まとめ

B型は、以下のような方に適したサービスです。

  • 体調に波があり、自分のペースで通いたい人
  • 働く経験がなく、まず「働くこと」に慣れたい人
  • 少額でも工賃を得ながら社会参加したい人
  • 焦らず時間をかけて将来の働き方を考えたい人

B型の利用を「ここで終わり」と考えるのではなく、自分の成長に合わせて次のステップを意識しておくことが大切です。B型からA型へ、あるいは就労移行支援へと進む道はいつでも開かれていますよ。

相談支援専門員

就労移行支援とB型は併用できる?ルールと活用法

「両方のいいところを活かして同時に利用できないか」という疑問を持つ方は少なくありません。ここでは、併用に関する制度上のルールと現実的な活用法を解説します。

原則として同時併用はできない

就労移行支援と就労継続支援を同時に利用することは原則できないと考えてよいでしょう。両サービスは目的が異なるため、併用の合理的な理由が認められにくいのが実情です。また、日中活動サービスの報酬は一日単位で算定されるため、同じ日に2つのサービスを利用することも制度上不可能です。

例外的に認められるケースはある?自治体ごとの対応

ただし、厚生労働省は併用を明確に禁止しているわけではなく、市町村が特に必要と認めた場合には複数の日中活動サービスを組み合わせて支給決定することは可能としています。しかし、就労移行支援とB型では目的が異なるため、実際に併用が認められるケースはほとんどありません。ルールは自治体によって異なるため、希望する場合はお住まいの障害福祉課に確認しましょう。

併用ではなく「段階的な利用」が現実的な選択肢

同時併用が難しい以上、現実的な活用法はサービスを段階的に切り替えていく方法です。代表的なパターンを以下にまとめました。

パターン 流れ
B型 → 就労移行支援 B型で体調を整えてから、就労移行支援で就職を目指す
B型 → A型 → 就労移行支援 段階的に働く力を高めてから就職活動に取り組む
就労移行支援 → B型 体調悪化などでB型に切り替え、立て直しを図る

「併用できないから、どちらか一つに決めなければ」と焦る必要はありません。サービスの切り替えはいつでも可能です。まずは今の自分に合ったサービスから始めて、状態や目標が変わったタイミングで次のステップに進みましょう。

相談支援専門員

B型から就労移行支援への切り替え|手順・タイミング・成功のコツ

B型で体調が安定してきた方や、一般就労への意欲が高まってきた方にとって、就労移行支援への切り替えは自然なステップアップです。ここでは、切り替えのタイミングと具体的な手順を解説します。

切り替えを検討すべきタイミングの目安

「ある程度体調が整い、週に何日かは安定して通所できる状態」になった段階が切り替えの目安です。具体的には、B型で週3〜5日通所できるようになった、作業に物足りなさを感じ始めた、主治医から一般就労を目指せると言われた、といった変化がサインになります。就労移行支援は利用期間が原則2年間のため、通所が難しい状態で移ると期間を活かしきれない点には注意しましょう。

B型から就労移行支援へ切り替える具体的な手順

サービス変更の大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 現在のB型事業所スタッフや相談支援専門員に移行希望を伝える
  2. 就労移行支援事業所を見学・体験利用し、自分に合うか確認する
  3. 相談支援専門員がサービス等利用計画案を作成し、自治体に提出する
  4. 自治体の障害福祉課で就労移行支援の支給決定を受け、受給者証を取得する
  5. 新しい事業所と契約を結び、利用開始

自治体によって流れが異なる場合がありますので、詳しくはお住まいの障害福祉課にお問い合わせください。

切り替えで失敗しないための3つの注意点

スムーズに切り替えるために、以下の3点を押さえておきましょう。

  • 利用期間2年を計画的に使う:支援員と「いつまでに何を達成するか」を明確にしておく
  • 通所ペースの変化に備える:B型と同じ日数から始め、少しずつ増やしていくのが安心
  • 経済面の変化に対応する:工賃がなくなるため、公的支援制度の活用を事前に確認しておく

切り替えは「今の状態」と「これからの目標」がかみ合ったときがベストタイミングです。焦る必要はありませんが、興味が出てきたらまず就労移行支援事業所の見学に行ってみてください。

相談支援専門員

後悔しない事業所選びのポイント【就労移行支援・B型共通】

利用するサービスが決まったら、次は「どの事業所を選ぶか」が重要です。同じサービスでも事業所ごとに雰囲気やプログラム、スタッフの質は大きく異なります。ミスマッチを防ぐためのポイントを押さえておきましょう。

見学・体験利用で必ず確認すべきチェックポイント

事業所選びでは必ず見学や体験利用をしてから決めることが鉄則です。最低でも2〜3か所を比較しましょう。見学時に確認しておきたい主なポイントは以下のとおりです。

  • 自分にとってストレスのない雰囲気かどうか
  • 利用者の年代や障害種別の傾向が自分と合っているか
  • スタッフが質問や相談に丁寧に対応してくれるか
  • 自分の目標に合ったプログラムや作業内容があるか
  • 通い続けられる距離・交通手段かどうか

就職実績・定着率・プログラム内容の見方

事業所の実力を客観的に判断するにはデータの確認も大切です。就労移行支援の場合は、就職率・定着率・就職先の業界や雇用形態の傾向を確認しましょう。B型の場合は、過去数年の平均工賃や工賃アップへの取り組み、一般就労への移行実績を確認すると事業所の方針が見えてきます。

スタッフとの相性・事業所の雰囲気も重要な判断材料

数字では測れない「人との相性」も見逃せないポイントです。スタッフが利用者一人ひとりに丁寧に接しているか、困ったときに相談しやすい雰囲気があるかを見学時に観察しましょう。また、社会福祉士や精神保健福祉士などの専門職が配置されている事業所は利用者の満足度が高い傾向にあります。

後悔する方の多くは「見学せずに決めた」「1か所しか見なかった」というケースです。見学時の「なんとなく合いそう」「ちょっと違うかも」という直感も、意外と大切な判断材料になりますよ。

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就労移行支援からB型への切り替え(戻る)ケースもある

ここまでB型から就労移行支援への切り替えを解説してきましたが、逆に就労移行支援からB型に戻るという選択もあります。「一度始めたら最後まで続けなければ」と思い込む必要はありません。

就労移行支援が合わなかった・体調が悪化した場合の対応

就労移行支援を利用し始めたものの、通所ペースに体力がついていかない、症状が悪化した、プログラムが合わないと感じた——こうした状況は決して珍しくありません。体力的に定期的な通所が難しい場合は、まず療養を優先するか、B型への切り替えを検討しましょう。

なお、事業所との相性が原因の場合は、B型に戻るのではなく別の就労移行支援事業所への移行で解決できることもあります。まずは支援員に相談してみてください。

2年の利用期限を使い切った後の選択肢

就労移行支援の利用期間は原則2年間です。2年間で就職に至らなかった場合は、最大1年の延長申請のほか、B型やA型への移行、ハローワークを活用した就職活動の継続といった選択肢があります。利用期限が近づいてきたら、早めに支援員や相談支援専門員と今後の方向性を相談しておきましょう。

「戻る=失敗」ではない——自分に合ったペースを大切に

就労移行支援からB型に戻ることに「後退した」と感じる方もいるかもしれません。しかし、両サービスは「どちらが上」という関係ではなく、目的が異なるサービスです。切り替えは「自分の状態を正しく理解し、今に合った環境を選び直した」前向きな判断です。

B型→就労移行支援→B型→再び就労移行支援、という道のりを経て一般就労を実現された方もいます。回り道に見えても、それは自分に合ったペースを見つける過程です。焦らず最善の選択を重ねていきましょう。

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よくある質問(FAQ)

就労移行支援と就労継続支援B型について、よくいただく質問をまとめました。

Q. 障害者手帳がなくても利用できますか?

はい、どちらのサービスも障害者手帳がなくても利用可能です。医師の診断書などをもとに「障がい者福祉サービス受給者証」を取得すれば、各種サービスを受けられます。まずはお住まいの障害福祉課に相談してみましょう。

Q. 途中でサービスを変更するデメリットはありますか?

制度上のペナルティはありません。ただし、就労移行支援の利用期間は通算で原則2年間が上限です。B型に戻って再度移行支援に切り替えた場合、以前の利用期間と合算されるため注意が必要です。

Q. 就労継続支援A型との違いは?

A型は事業所と雇用契約を結ぶため最低賃金以上の給与が保障されます。B型は雇用契約なしで工賃が支払われる仕組みです。A型はシフト制で勤務が固定される一方、B型は柔軟に調整できるのが特徴です。

Q. 最初にどこへ相談すればいい?

お住まいの市区町村の障害福祉課窓口が最もスムーズです。対象サービスの確認から事業所の紹介、手続きの案内まで一通りの情報を得られます。相談支援専門員やハローワーク、主治医への相談も有効です。

Q. 就労移行支援の2年間を過ぎたらどうなる?

自治体への申請で最大1年の延長が認められる場合があります。それ以外にも、B型やA型への移行、ハローワークを活用した就職活動の継続といった選択肢があります。期限が近づいたら早めに支援員と今後の方向性を相談しましょう。

まとめ|「どっちがいい」に正解はない——今の自分に合った選択をしよう

就労移行支援は一般就労を本気で目指す方に、就労継続支援B型は自分のペースで働く力を育てたい方に適したサービスです。判断のポイントは、体調・就職への意欲・スキル・経済面の4つ。どちらが正解ということはなく、今の自分の状態に合ったサービスを選ぶことが大切です。

一度選んだサービスに縛られる必要はありません。状態や目標が変われば、いつでも切り替えが可能です。迷ったときは主治医や相談支援専門員に相談し、気になる事業所を見学するところから始めてみましょう。

焦らず、あなたのペースで。その一歩が、将来の働き方につながる最善の選択になります。

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